〜身体の回復力をみつめて〜 連載第3回
前回、解剖学のなかでも特に筋肉についての知識があると、より安全で効果的なリンパケアができるようになるということを書きました。
今回は準三級(現セルフリンパケア3級)でもお伝えしています頭部の筋肉のうち、私が特におすすめしたい筋肉についてです。
筋肉の位置についてですが、起始・停止といった表現を敢えてしないで書かせていただいています。
解剖学を学習済のセラピストの皆さんには物足りないかと思いますが、まだ学習されていない方にもわかりやすくしたいのでご了承ください。
リンパスペシャリスト準3級資格認定講座(現セルフリンパケア3級)の復習のつもりで読んでくださいね。
頭部には重要な脳があります。
また、視覚・味覚・臭覚・聴覚・触覚の五感のうち、触覚は全身にありますが、その他4つは頭部にだけ存在しています。
生きていくのに不可欠な呼吸と消化の入り口があります。
頭部の筋肉は脳を守る頭蓋骨の保護などの役割のほか、顔面の筋肉と共有しているものもあるため、顔にも大きな影響を与えます。ケアすることで若見え・小顔・リフトアップなど美容にも効果が期待できます。
顔の左右差の改善や若見えしたいのでしたら、側頭筋がおすすめです。
下顎からこめかみ・耳の上の後ろまでに位置するホタテ貝の形状をした筋肉です。片頭痛の予防や顎関節の不調の緩和、ほうれい線が薄くなるといった効果があるのは皆さんもご存知のことでしょう。
最も重要な咀嚼筋である咬筋は顎関節の位置にあります。口角を上げる効果があります。
咬筋ほぐしの手技を準三級でお伝えしていますが、筋繊維の走向が上下であるため、必ず上下にほぐしてください。
後頭骨ラインとして講座でお伝えしている後頭骨のくぼみのところに位置する筋肉は、上頭斜筋・大後頭直筋・小後頭直筋です。
少し下の位置にある下頭斜筋とあわせて、後頭下の筋肉と覚えておきましょう。
押圧することで自律神経のバランスを整えたり、頭部への血流を上げるなど効果があります。また後頭骨ラインは反射区もたくさんあるポイントです。肩こり・首こり・腰痛などの痛みの緩和、内臓の働きを良くするなどの効果も期待できます。
以上、簡単にではありますが頭部についてはこの辺で。
ブログでもおすすめ筋肉や免疫力を上げるリンパケア生活について紹介させていただいています。そちらも参考になさってくださいね。
参考文献:リンパケア検定2級~日本リンパ協会 評言社
クリニカルマッサージ~医道の日本社
【2016年~2018年 認定講師コラム】