「食と健康」血液と脂質
人間の身体は、数十兆個の細胞から成り立っていると言われています。
その細胞に酸素や栄養を、くまなく行き渡らせてくれている生命維持のネットワークが血管です。
大人の血管は地球2周半、血液の量は体重の13分の1の約5リットルです。
血管を健やかに保つということは全身の細胞のひとつひとつが生き生きと活動するために、なくてはならない事です。
私達が日々食べている物で、細胞、血液、血管が出来上がります。
血管を若返らせるためには、野菜優先、野菜中心の食事が有効ではないかと思います。
つい、摂り過ぎてしまいがちな、ご飯、麺類、味の濃いお料理は、塩分、脂肪の取り過ぎにつながります。
血管を守るために、ベジタブルファーストがお薦めです。
ちなみに、血液の中の赤血球(酸素や栄養を運んでくれる 寿命は120日)に必要な栄養素は、タンパク質、鉄分、ビタミンC、ビタミンB6・B 、葉酸です。
白血球(身体を守る 防衛システム 免疫システム 寿命は3~21日)に必要な栄養素は、タンパク質、ビタミンA、ビタミンE、ミネラル、腸内環境を整える発酵食品、乳酸菌、食物繊維などです。
また、良い油を摂る事も、血管を若々しく保つために効果的です。
アジ・サンマ・サバ・イワシなどの青魚に含まれるEPAは、血液を固まりにくくする働きがあるため血流をよくしたり、血管のゴミとなる悪玉コレステロールを減らしてくれますのでお薦めです。
N-3系といわれている ㌁-リノレン酸・IPA・DHA・フラックスシード・えごま油・しそ油・青魚が、現代の日本人に一番不足しています。毎日摂らなくてはならない必須脂肪酸です。
意識して補ってください。
もう一つの必須脂肪酸N―6系・リノール酸・㌏-リノレン酸・コーン油・ゴマ油・紅花油・グレープシードは、現代の食生活では自然に摂れている可能性があります。
N―9系のオレイン酸・オリーブオイル・アボカド・なたね油など、こちらも一般的な食生活を送る方は摂れている傾向にあります。
ここで、注意していただきたいのが、自然界に無いトランス脂肪酸です。
トランス脂肪酸は、マーガリン・ショートニング・菓子パン・加工品・調理済み食品・スナック菓子などに多く含まれています。
これらは、太りやすいだけでなく、悪玉コレステロールを増やし、実は老廃物の排泄や情報伝達をストップさせてしまいますから気を付けてください。
アメリカ・カナダ・ヨーロッパ・韓国では制限していますが、日本は規制、制限が何も無いのです。
身体を元気にしてくれるバランスのよい食事で、良い細胞・血管・血液を日々作りましょう。