リンパってなに?①

リンパケアは西洋医学由来?東洋医学由来?

実はリンパマッサージ、リンパケア、リンパトリートメントは西洋医学由来です。
東洋医学や漢方などでは、「気の流れ」「血の滞り」などという言葉がよく使われます。

リンパも「流れ」とか「滞り」といいますので、東洋で始まったのではないかと思われる人が多いかもしれません。  また、リンパケア、リンパドレナージュと聞くと、「ツボ」を連想して東洋医学由来だと思われる人も多いのですが、リンパはもともと解剖学的な、つまり西洋医学的な根拠のある療法なのです。
 東洋医学が経験的・体験的であるのに対してリンパケアは、リンパ液、リンパ管、リンパ節、リンパ組織・リンパ器官といった「リンパ系」の医学知識、解剖学的根拠に基づいた療法なので、西洋医学由来であるといえます。
ただ、お薬などで症状をおさえる対症療法ではなく、原因療法なので、そういった意味では、東洋医学と西洋医学のいいとこ取り、ともいえますね。

 

■リンパ液は紀元前5世紀から知られていた

リンパの英語表記はlymph、ラテン語表記ではlymphaです。
語源はギリシャ神話のnymphで、山や水、森などの精で、乙女の形をとる女神です。
Nymphからlymphaへと変化したのですが、リンパの語源がnymphなのは、リンパ液がほぼ透明だからであろうと考えられています。
 リンパ液については、紀元前5世紀に医学の父ヒポクラテスが「白い血」と表現していたとされています。
その後も、いまでいうリンパ系が研究されましたが、3世紀から15世紀までの間は宗教的な理由から解剖ができなくなりました。  15世紀からリンパ系の研究は再開され、16世紀にはリンパ系の一部のリンパ管についての記載がされるようになり、17世紀になるとさらに研究が進み、18世紀にはリンパ管の解剖書が刊行されました。
 日本では江戸時代の18世紀に杉田玄白らが、ドイツの医師ヨハン・アダム・クルムスが書いた医学書のオランダ語訳『ターヘル・アナトミア』を『解体新書』として翻訳しました。『解体新書』では、リンパ系についても触れられています。
 その後、顕微鏡の発達や医学の発達にともない、リンパ系の研究は進み、現在に至っています。

 

 

出典元:「リンパケア検定2級」 池田ことみ   
日本リンパ協会編著  監修 上馬場和夫
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