免疫力を高めよう!

私達の身体は、病原体(細菌・真菌・ウィルス・寄生虫など)や異物が体内に入ると、それらが増殖して、重大な危害を及ぼすことになる場合があります。

そうならないように人間の身体は、いくつものフィルターで守られているのです。

外部からの敵が体内に侵入した際、リンパ系(リンパ管・リンパ節・リンパに関係する組織や臓器)の出番となります。
そう、リンパ系の最も重要な働きは、実は外部から侵入してくる病原体から人体を守ることなのです。

この仕組みを「免疫」と呼びます。

例えば、なんらかのウィルスが肺に侵入してきたとします。
ウィルスは肺の組織の細胞に入って増殖して、肺感染症など、病気を起こします。
しかし、身体も、ただやられているだけではありません。
ウィルスの成分(抗原)を認識して、それに対応する抗体をリンパ球の中の細胞(B細胞)が作ります。
そうすると、抗体がウィルスに結合して、ウィルスを殺します。

免疫機能が病原体の増殖の勢いに勝てば、インフルエンザなど、いろいろな病気が治癒することになります。
このように本来私たちは簡単には病気にならないようになっています。

ただし、これは「免疫システムが正常に働けば」の話です。
免疫学的には、白血球のリンパ球と顆粒球のバランスが良い状態となるのは、体温が36.5度~37度だといわれています。

この状態だと、過剰なアレルギー症状は出にくく、病気にもなりにくいベストな状態を保ちやすくなります。
つまり、体温がある程度高いと、免疫力が高まるのです。

病気や感染症にかかりやすいのは、顆粒球が多すぎて、顆粒球と拮抗しているリンパ球が減る状態です。

怒りや心配事、人とのトラブル、低体温、働きすぎや頑張りすぎなどは顆粒球を増やしてしまうので、
いつも健康でいるためには生活習慣やストレスなどを見直し、低体温からの脱却をはかることです。

そのためには、ストレスをなくす、人と仲良くする、薬から徐々に離脱する、
身体を温める食事や衣服の工夫、入浴、リンパケア、体操やストレッチで身体を動かすなどがあります。
(P.6リンパ体操を企画しました。)

さらに、食べ過ぎや水分の摂りすぎ、身体を冷やす食品の摂りすぎなども見直して、
湯船への入浴、セルフリンパケアを習慣にして、36.5度~37度の体温を目指しましょう!

参考:「リンパケア検定2級」日本リンパ協会 「体温免疫学」安保徹