リンパケアと季節の過ごし方6

すっかり季節が移り替わってきましたが、皆さん体調はいかがですか?

季節の変わり目は気候も不安定になり、温度差も激しいので体調を崩しがちです。
今回は自律神経についてお話ししたいと思います。
自律神経とは。。。専門書には、「生命活動を調節する自律神経」と出ています。
自律神経は自分の意志ではコントロールが出来ません。細かく言うと、脳の脳幹や視床下部で調節しています。

内臓、内外分泌、汗腺、血管などの生命維持をするための機能の制御をしています。自律神経の働きによって消化・吸収・血圧・体温・排尿・排便がコントロールされています。この自律神経には2種類あって「交感神経」と「副交感神経」で、この2つは正反対の作用をします。

交感神経はいわゆる“やる気スイッチ”
副交感神経は“リラックススイッチ”

また、この自律神経の働きでカラダの中の白血球の割合が変わり、免疫機能にも作用するのです。(当協会の講座受講生さんやリンパケア検定を受験された方はご存じですね。)

自律神経はこのスイッチの切り替えが大切です。

交感神経がずっとフル活動だと、緊張感がずっと続き、カラダは疲弊してしまいます。副交感神経がフル活動だと、いざという時に頭もカラダもうまく働かなくなります。どちらもとても大切な働きを担っているのでうまく切り替えが出来るかが肝心になります。

自律神経の主な機能とカラダの反応を下記にまとめてみました。

主な機能の器官交感神経副交感神経
瞳孔が開く瞳孔が縮小する
唾液腺唾液が減る唾液が増える
心臓心拍数が増える心拍数が減る
胃腋胃液の分泌が減る胃液の分泌が増える
血管収縮して血圧が上がる弛緩して血圧が低下 片頭痛
膀胱・直腸尿や便をためる 便秘尿や便を出す。下痢になりやすい
興奮する静まって眠くなる

表を見ていただくと、交感神経はカラダを緊張させ、集中させる、副交感神経はカラダを緩めて解放する働きをしています。

どちらかに偏ると、色々な病気の原因になりやくなります。また、自律神経は心の働きと連動していることが多いのでこれもまた病気の原因になりやすくなります。

自律神経は、免疫と密接に関係していて交感神経が優位なままでは血の巡りが悪く、体温が低くなると免疫力も落ちてしまいます。
反対に、運動不足や冷暖房などで身体的、環境的なストレスが少なすぎる生活をしている場合には、副交感神経優位が続き、だるさや無気の原因となり、免疫が過剰反応してアレルギーなどの症状を起こすこともあります。
バランスとスイッチの切り替えをしっかりと自分で出来るように生活習慣やケアをして、この冬を乗り切っていきませんか?

自律神経を整えるためには

  • ゆっくり深呼吸をする
    深呼吸は交感神経と副交感神経の切り替えスイッチになります。睡眠時は深くゆっくりとした呼吸になり副交感神経が優位になり、緊張している時は呼吸が浅く早くなります。吸った呼吸の倍の時間をかけて吐くことを意識すると、ゆったりした深い呼吸になります。
  • 毎日お風呂に入る 
    自分の体温+4度がベストな温度です。ゆっくり湯船に入ってカラダから冷えをとって副交感神経を優位にしましょう。リンパの流れもよくなり眠りも深くなります。
  • こめかみを優しくゆっくり円を描いてケアをする。
    夜寝る時は、優しくゆっくり円を描いてマッサージする。朝起きた時は、少し強めに夜よりもスピードを上げてマッサージする。

こめかみは自律神経のスイッチです。自分で自律神経のスイッチ切り替えをしてみましょう。

日本リンパ協会認定講師