「食と健康」食生活の提案

前回では、「 まごはやさしいこ 」は、理想の食事だとお伝えさせていただきました。

おさらいですが、体に優しいといわれる食材の頭文字から取った言葉で日本人が昔から食べてきた健康食の語呂合わせでしたね。

 →まめ類 →ごま    →わかめ  →やさい  
 →さかな  →しいたけ  →いも   →こめ

 それに反して、現在の私たちを取り巻く環境は、理想の食事からはかなり遠のいています。
それを、「まごはやさしいこ」に対して「おかあさんやすめははきとく」という恐ろしい語呂合わせがあることをご存じでしょうか?

〈オムライス〉 〈カレーライス〉 〈アイスクリーム〉 さん〈サンドイッチ〉 
〈やきそば〉 〈スパゲティ〉 〈目玉焼き〉 〈ハンバーグ〉  〈ハムエッグ〉 
〈ギョウザ〉 〈トースト〉 〈クリームスープ〉

これらの頭文字をとったものだそうです。
共通しているのは、咀嚼回数が少なく、脂が多くて食物繊維が少ない食品です。
つまり、身体や歯を悪くする食品の喩えなのだとか。

上記の食品を食べてはいけない、ということではなく、「咀嚼回数が少なく脂が多くて食物繊維が少ない食品ばかりに偏らないように、気をつけようね!」ということを作成者は警告しているのだと、私なりに解釈しています。

ところで、1977年に、アメリカ上院議員であるマクガバンが発表した「マクガバンレポート」というものをご存知でしょうか?
当時、アメリカは医学先進国であるにも拘らず、ガンや心臓病、生活習慣病、糖尿病が増加の一途を辿っていたので、特別委員会を設置しあらゆる分野の専門家を集結、国家的な調査プロジェクトを始動させました、その委員会の委員長がマクガバン上院議員でした。

19世紀以降のアメリカの病気の変化と食生活の変化を歴史的に追求し、ヨーロッパ、アフリカ、アジア、中近東でも同じ調査を行いました。
そして、発展途上国では伝染病で死亡する人はいても、ガンや心臓病、脳卒中などの病気が皆無だったことを発見しました。さらに、そこに共通するのは、やはり食生活の違いだ、ということにたどり着くのです。

ガン、心臓病、糖尿病などの原因は現代の食事にあり、「病気を治す根本は、薬ではなく自然治癒力であり、それを高めるのに大切なのは食べ物である」という結論でした。

アメリカの重大死因は「食原病である」とし、高カロリー、高脂質の食事を改める改善目標を示しました。
日本の〈まごわやさしいこ〉のような食事が理想的とも記されているといわれています。
人間の細胞を正常に働けるように栄養を与える事が大切ではないかと思います。

そして、具体的には、野菜、果物、全粒穀物の摂取量を増やし、砂糖を減らす。動物性脂肪・コレステロールの摂取量を減らし、食べ過ぎないような食生活をご提案いたします。

年末年始、美味しい物を頂く機会が増えますが、

それらを念頭において楽しく健康に食したいですね。