症状改善リンパケア 〜耳鳴り、難聴など~

水分の摂りすぎで、耳の奥に位置する内耳のかたつむり管に存在するリンパ液が増えすぎると、平衡感覚の調整がうまくいかなくなり、めまいになることがあります。耳の中の水分が過剰な状態なので、プールで耳に水が入ったときのように、閉塞感や音が聞こえない状態になると、さらに耳鳴りも引き起こすことがあります。

突発性難聴の原因は明らかになっていませんが、水分過剰のほかには、内耳への血流障害やウイルス感染、自律神経障害なども考えられています。また、ストレスや過労、睡眠不足、不規則な生活、過度の飲酒、疲労の蓄積などの状況が続いていると免疫の働きが低下し、ウイルスに感染しやすくなることも原因といわれています。

鳴り・難聴は血行不良も考えられますので、運動不足や身体を冷やさないように気を付けましょう。消化器官の弱りなども原因として考えられるので、甘いものを摂りすぎていないか、食べすぎていないか、緊張しすぎなかったか、早食いになっていないか、など生活習慣の見直しも必要です。充分な睡眠をとる、イヤホンを使いすぎない、ストレスをためない、アルコールを控える、気分転換をする、なども必要です。

メンタル面では、悪い言葉を聞き過ぎる、または使い過ぎる、人の悩みを親身になって聞きすぎるということも考えられます。
フィジカル面では、首の筋肉のねじれからくる場合があり、その原因として身体が硬い、足腰の筋力不足等が考えられます。足腰に力が入らないと重心が上がり、特に首に力が入ってしまいます。首の重心に左右差があると、重心がかかっている側の耳の聞こえが悪くなります。目をつぶって片足立ちしやすい側に重心がかかっています。
左右のアンバランスを正して、首の硬さをとるとよいです。そのための体操としては、まっすぐに立ち、右手を上にあげて伸ばし、右足に体重をかけて、右側の背中を伸ばします。左側も同じように行います。

おすすめのケア
①耳の周りや首の筋肉が硬くなっているので、そのあたりにジェルをつけてよくほぐしましょう。よくほぐしたら、最後に鎖骨に流します。※1

②頚椎3番の骨は耳の神経と連動しています。首の一番くぼんでいる箇所が頚椎の3番あたりなので、そこを押圧してよくほぐします。それから胸椎1番から7番のあたりの筋肉を良くほぐしていきます。※2

③不調のある側の耳をチョキの手で挟み、良く揺らしてから、あごまで流します。※3
これをたくさん繰り返した受講生の方は、たった1日で10年来の耳鳴りが治ったそうです。

なお、難聴・耳鳴りは腸と腎臓機能の低下が考えられます 。腎機能の低下の対策法はバックナンバーに書きましたので、お持ちの方は 参考にされてください。
また、肝臓や脾臓の機能も低下していると考えられるので、背中の筋肉で、胸椎の8番から12番の近辺を押圧してリンパ流しをしてみましょう。※4

※1リンパケア検定2級p109 ※2リンパケア検定2級p131,132 ※3リンパケア検定2級p104
※4手が後ろに回りにくい場合、ボールなどで刺激してみましょう。最後は鼠径部にリンパ流しを行いましょう。